御聖訓 令和元年(2019年)9月

生死一大事血脈抄
(しょうじ いちだいじ けちみゃく しょう)
(文永九年二月十一日 五十一歳 御述作)
 総じて日蓮が弟子檀那(でしだんな)等(とう)自他彼此(じたひし)の心なく、水魚(すいぎょ)の思ひを成して異体同心(いたいどうしん)にして南無妙法蓮華経と唱(とな)へ奉(たてまつ)る処(ところ)を、生死一大事(しょうじいちだいじ)の血脈(けちみゃく)とは云(い)ふなり。然(しか)も今日蓮が弘通(ぐずう)する処(ところ)の所詮(しょせん)是なり。若(も)し然(しか)らば広宣流布(こうせんるふ)の大願も叶(かな)ふべき者か。剰(あまつさ)へ日蓮が弟子の中に異体異心(いたいいしん)の者之(これ)有れば、例(れい)せば城者(じょうしゃ)として城(しろ)を破るが如し。
(御書514頁5行目~7行目)